ゆとりというのは――
自分で無理矢理に捻りだしたものでも、それなりに意味があるのだな――
と感じます。
例えば――
箱の中に散らかったものを単に左右に掻き分けて“ゆとり”を作ったとしても――
それなりに意味はある、と――
本当は、箱の中から不要なものを取り出し、必要なものだけを残し、その上で、きちんと整理をする――
というほうが、より意義深いとは思いますが……。
無理矢理に捻りだしたゆとりは――
むろん、本物のゆとりではなく、また、いずれは偽物のゆとりですら、なくなるのですが――
それでも――
限られた時間内に存在する偽物のゆとりが、心に束の間の安穏をもとらすことは――
たぶん事実です。
かりそめの安らぎにも、意味はあります。