人の信義を勝ち取るには――
最後は、
――無私の心
しかないと思っています。
私心があれば――
必ずや的確に見抜かれ、疑念を抱かれる――
ここでいう「無私の心」とは「労を厭わない」とか「見返りを求めない」とか――
つまりは、
――自分の損得を考えない。
ということですね。
人は、放っておいたら、つねに自分の損得を考えるものです。
本能で考える――
無意識に考える――
それゆえに――
あらかじめ「考えない」と決めておくくらいが、ちょうどよいのです。
「考えない」と決めたところで――
どちらにせよ、本能で無意識に考えてしまうのですから――