言葉は道具だということを――
僕は強く意識しています。
その道具を使って、いかに目的を果たすか――
それこそが本質だと思っています。
ですから――
言葉の本来あるべき姿というものを――
僕は、ほとんど意識しておりません。
その「本来あるべき姿」とやらは――
時代とともに、どんどん変わっていくのです。
どんどん変わっていくものなのに「本来あるべき姿」を規定しようというのは――
徒労でしょう。
もちろん――
その時代その時代に「本来あるべき姿」というのがあって――
それを正しく認識しないままに誤用をすると、所与の目的を果たすことができないような場合は――
別です。
そういうときは、当該時代(通常は現代)の「本来あるべき姿」を重視します。
所与の目的を果たせないのでは道具を用いる意味がありませんので――