マル太の『道草日記』

ほぼ毎日更新――

情動も天災も

 人間については――
 動物的な情動が人間的な理性によって抑え込まれていると理解されがちですが――
 実際には――
 人間的な理性が動物的な情動によって突き動かされていると理解することもできまして――

 どちらが人間についての正しい見方かということは――
 そう安易には結論づけられません。

 よって――
 人間と相対するときには――
 その人間の人間的な理性だけでなく、動物的な情動についても、十分に対応していかないと――
 手痛いしっぺ返しをくらうことになります。

 情動というのは、人間の身体(主には脳)に発生する生命現象です。

 いわばヒトという生物種が担う自然現象といえましょう。

 自然現象への対応は――
 人間にとっては、非常に難しいのですね。

 それは、例えば「天災」という名の自然現象への対応が、非常に難しいことと相通じるものががあります。

 情動も天災も――
 人間の人間的な理性を超越した要素を含むからです。