人の心は――
目にみえません。
ですから――
もし、人の心のありさまを知ろうと思ったら――
その人の発言や行動から推し量るしかないのですね。
が――
発言や行動は、当然ながら、心それ自体ではありませんから――
どうしても、もどかしく感じることになります。
その“もどかしさ”を自覚するということが――
この世界を生きていく上で、とても大切だと思っています。
僕らは、心それ自体をみることはできず――
ただ、言葉や仕草から間接的にみているにすぎない――もっといえば、間接的にみている気になっているにすぎない――
この現実を――
僕らは絶えず直視しておく必要があるでしょう。
……
……
ああ、もどかしい……(苦笑
……
……
もし、自分の心を知るように、他者の心を知ることができたなら――
世界は大きく変わるでしょうが――
現実の世界は、そうではない――
他者の心は間接的にしか知ることができないという“もどかしさ”を抱えて――
僕らは、この世界を生きていくしかないのです。