書くということは――
考えることであり、探すことだと、いえるでしょう。
――考える
とは、「書くために考える」ということであり、
――探す
とは、「考えることを探す」ということですね。
この探し方にこそ――
その書き手の方針や傾向――あるいは、あえて少し気取った言い方をすれば、「思想や哲学」――が何となく垣間みえてくるものです。
どこで、何を探すか――
皆がよく行くところで、よく目にされるものを探していたのでは――
良い書き手とはいえません。
皆が滅多に行かないところで、普通は見落とされるようなものを探してこそ――
良い書き手であるに違いありません。