――食卓に好きな物と嫌いな物とがあったら、あなたは、どちらを先に食べますか。
そういう質問を――
しばしば見聞きします。
性格判断の手がかりになるとして――
それなりに多用されている質問であろうと思います。
多用されている背景には、おそらく、
――世の中には、好きな物を先に食べる人と嫌いな物を先に食べる人との2種類がいる。
という前提があるでしょう。
が――
この前提を――
僕は疑っています。
というのは――
嫌いな物を先に食べて最後に好きな物を食べようとする人はいても、好きな物を先に食べて最後に嫌いな物を食べようとする人はいない――そういう人は最後まで嫌いな物を食べようとしないのではないか――
と思っているからです。
つまり、前提としては、
――世の中には、好きな物を先に食べて嫌いな物は最後まで食べようとしない人と、嫌いな物を先に食べて好きな物は最後の楽しみで食べようとする人との2種類がいる。
のほうが、より適切だと考えている――
ということです。
この前提は、もっと単純化すれば、こうなります。
――世の中には、嫌いな物も食べようとする人と嫌いな物は食べようとしない人との2種類がいる。
これを前提に――
冒頭のような質問をこしらえると、
――食卓に好きな物と嫌いな物とがあったら、あなたは、嫌いな物も食べますか。
となります。
……
……
おわかりのように――
この質問は、なんだか、とってもネガティブでダークですから――(苦笑
それで――
冒頭のような質問に修正されてきたのではないか――
そう思います。
……
……
ちなみに――
僕は、
――食卓に好きな物と嫌いな物とがあったら、あなたは、どちらを先に食べますか。
と訊かれたら、
――嫌いな物から食べます。
と答え、
――食卓に好きな物と嫌いな物とがあったら、あなたは、嫌いな物も食べますか。
と訊かれたら、
――食べなくてもよいなら、絶対に食べません。
と答えます。
……
……
これって――
性格判断の手がかりに――
なっていますかね~(笑