マル太の『道草日記』

ほぼ毎日更新――

「準決勝の難しさ」は、実は日常生活の隅々に

 どんなトーナメント(勝ち残り式のトーナメント方式)でも、おそらくは、そうだろうと思いますが――

 ――準決勝が、いちばん難しい。

 といわれます。

 ――決勝よりも準決勝が難しい。

 ということです。

 トーナメントで優勝するには――
 当たり前ですが――
 決勝戦だけでなく、準決勝戦にも勝たなくてはなりません。

 よって――
 トーナメントで優勝するための最大の関門は、決勝戦ではなく、

 ――準決勝

 ということになります。

 この「準決勝の難しさ」の根源は、何か――

 それは、

 ――余力を残して確実に勝つことの難しさ

 です。

 目の前の相手に勝ったとしても、まだ決勝戦が残っている――
 決勝戦で力を十分に発揮するためには、準決勝戦で力を出し切ってはならない――
 が、準決勝戦で力を出し惜しんで負けてしまったら、何の意味もない――

 この葛藤が「準決勝の難しさ」の本態です。

 キーワードは、「余力を残して確実に」であるといえましょう。

 このキーワードに着目すると――
「準決勝の難しさ」は、実は日常生活の隅々に見てとれます。

 一つだけ具体例を挙げれば――

 例えば、子育て中の会社員は――
 退社時間が迫ると、目の前の仕事を確実に終わらせる必要がある一方――
 帰宅してからの子育てにあてる余力を残しておく必要があります。