色気は――
体の線を単純な色調で浮き上がらせば際立ち――
体の線を複雑な色調で覆い隠せば立ち消える――
と、きのうの『道草日記』で述べました。
この原理が念頭にあると――
色気の演出は、かなりやりやすくなります。
が――
一つ注意すべきことがあって――
それは――
色気が自分の外見にプラスに働くとは限らない――
ということです。
どんな人でも――
自分の外見を飾り立てるのに色気が必要かどうかは――
慎重に判断をしたほうがよいのですね。
そもそも自分の外見に色気が似合うのかどうか――
色気の似合う顔立ちや体つきを、自分はしているのかどうか――
仮に、色気の似合う外見をした人でも――
常に色気が似合うとは限りません。
時刻や場所や状況によっては――
色気を必要としないかもしれない――
逆に、色気の似合わない外見の人でも――
場合によっては――
色気が絶妙に似合うこともある――
こうした色気の演出の機微は――
言葉で説くのは簡単ですが――
確実な実践となると、かなり難しいものです。
けっこうな美人さんが――
色気を必要としていないときに色気を振りまきすぎたり――
色気を必要としているときに色気を絞りすぎたりして――
(ああ、残念だなぁ)
と思わされることが――
時々あります。
僕は男なので――
女性の色気についてしかわかりませんが――
おそらく――
女性からみた男の色気についても、同様のことがいえるでしょう。