マル太の『道草日記』

ほぼ毎日更新――

美醜の尺度は円形ないし球形

 美醜の価値は――
 あくまで個人の主観が決めることですが――

 その尺度は――
 おそらく、線形ではありません。

 ……

 ……

 ――尺度が線形である。

 とは、どういうことか――

 例えば、以下のような尺度は線形です。

  … ―醜3―醜2―醜1―0―美1―美2―美3― …

 が――
 美醜の尺度は――
 おそらく、このような線形ではなくて――

 むしろ――
 円形ないし球形であろう、と――
 僕は思っています。

 円形や球形の尺度をこのサイトでお示しするのは、ちょっと難しいので――
 お示しはしませんが――

 その円形ないし球形の尺度では――
 中心のほうが、

 ――美

 であり――
 周辺のほうが、

 ――醜

 です。

 すぐに、おわかりのように――

 美醜の尺度が線形であれば――
 美と醜とは、一対一に対応します。

 が――
 美醜の尺度が円形ないし球形であれば――
 美と醜とは、一対多で対応します。

 ……

 ……

 当然ながら――
 人は、醜よりも美に、強く関心を抱くものです。

 それは――
 もう、いかんともしがたい人の主観の性質です。

 とはいえ――

 人は――
 いつも美だけに関心を抱いていては――
 視野が狭まります。

 円や球の中心のほうしか、みえなくなるからです。

 視野が狭まれば――
 やがて――
 美を「美」として知覚することさえ、できなくなるでしょう。

 それでは、困りますね。

 なので――
 ときには、周辺のほうにも目を向けてみる――

 すなわち――
 美だけでなく、あえて醜にも関心を抱いてみる――

 そうすることで――
 視野が狭まるのを防ぎ――

 いつまでも――
 美を「美」として知覚することが、できるようになる――

 そのように――
 僕は考えています。