マル太の『道草日記』

ほぼ毎日更新――

イグ・ノーベル賞に今年も日本人が

 イグ・ノーベル賞に今年も日本人が選ばれたそうですね。

 受賞研究のテーマは、

 ――股のぞき効果

 です。

 前かがみになって股の間から後ろの方をみると、物が小さく見える――
 という効果だそうです。

 イグ・ノーベル賞は、本家のノーベル賞と違って、ユーモアが重視されています。

 ――人々を笑わせ、そして考えさせる研究

 に授与されます。

 たしかに、一度は「にやり」とさせられて――
 次いで、「それって、実は、どういうこと?」と、真剣に考えさせられることが多いと感じます。

 今回の「股のぞき効果」も、そうですよね。

 ――ええ? 股のぞき?

 と笑わされたあとで、

 ――物が小さく見えるって、つまり、どういうことだよ? それを実験で証明したの? どうやって?

 と考えさせられます。

 ノーベル賞の研究などをみていると――
 つい忘れそうになりますが――

 純粋科学というのは、本来、こういう研究をコツコツ積み上げていく営みであったはずなのですよね。

 やはり、面白くないと、人の知的好奇心は本当には満たされず――
 人の知的好奇心を本当に満たすのが、純粋科学の本分です。

 日本人の受賞は、今年で10年連続だとか――
 日本の純粋科学のレベルは、かなり高いようですね。

 より注目すべきなのは――

 このイグ・ノーベル賞の授与式が――
 アメリカの名門ハーバード大学で開催されている――
 ということです。

 単に「ハーバード」というと――
 驕慢でエリート意識の塊のような人たちを想像させがちですが――

 そんな負のイメージを――
 イグ・ノーベル賞は、少しだけ、和らげているように思います。