華奢で、か弱いイメージの女性が――
言葉を絞った歯切れの良い短文で思いのたけをつづっていると――
(おや?)
と思います。
……
……
なぜ、「おや?」なのか――
たぶん――
その女性の“華奢で、か弱いイメージ”が、良い意味で、崩れるからですよね。
……
……
が――
よく考えたら――
これは、ちょっとおかしな話でして――
そもそも、前提となっているのは――
“華奢で、か弱いイメージ”の女性は、思いのたけを、言葉で溢れた歯切れの悪い長文でつづるもの――
という偏見です。
そんなことはないのですよね。
体格や外見と、つづる文の様式との間に、何か密接な関係がありそうだ――
とは、ちょっと考えにくい――
……
……
とはいえ――
言葉を絞った歯切れの良い短文で思いのたけをつづれば――
剛健で、端正な男性のイメージを呼び起こしえます――
少なくとも、“華奢で、か弱いイメージ”よりは――
もちろん――
これも偏見なわけですが――
……
……
体格や外見と、つづる文の様式との間に、何らかの関係を見出そうとする心の働きは――
思いのほか根が深いようです。
“華奢で、か弱いイメージ”の女性が、言葉を絞った歯切れの良い短文をつづっているのを読む度に――
そう思います。
……
……
が――
それゆえに――
“華奢で、か弱いイメージ”の女性が――
言葉を絞った歯切れの良い短文をつづっていると――
すこぶる美しい女性に思えてくる――
という副次効果が期待されえます。
なぜか――
……
……
“華奢で、か弱いイメージ”に“剛健で、端正なイメージ”が加わるからです。
一般に、美しい女性は――
女性的な要素だけでなく、男性的な要素も、少なからず兼ね備えていると考えられています。
……
……
この点に着目すると――
体格や外見と、つづる文の様式との間に何らかの関係を見出そうとする心の働きは――
そんなに悪いものではないのかもしれません。