マル太の『道草日記』

ほぼ毎日更新――

学びを全力で楽しんだ者にこそ

 学びの本分は――
 本来、楽しむことであり――

 例えば――
 勉強は、伝統のある名門大学や就職に有利な学部に進学するためではなく――

 また――
 学問は、権威のある学術賞を授与されたり、学界の要職に就いたりするためではなく――

 いずれも――
 学びを楽しんだ結果、副次的に付与される権益ないし栄誉に過ぎません。

 親が子に勉強を勧める場合や――
 国家が学者に学問の興隆を働きかける場合には――
 このことを念頭に置く必要があります。

 社会人になった後のことは、ひとまず忘れて――
 全力で楽しめ、と――

 あるいは――
 社会へ還元すべき利益のことは、ひとまず忘れて――
 全力で楽しめ、と――

 ……

 ……

 学びがもたらす権益や栄誉は――
 学びを全力で楽しんだ者にこそ、もたらされます。

 辛苦に身もだえしながらとか――
 功名心に突き動かされながらでは――
 簡単にはいかないでしょう。