まさか本当に当選するとは思わなかった――
というのが、本音です。
アメリカ合衆国の次期大統領選挙の話です。
民主党候補のヒラリー・クリントンさんを破って――
次期大統領の座を得ました。
――どちらの候補も有権者からは嫌われている。
というのが――
大方の評価でした。
よって、
――どちらが、より優れているか。
ではなく、
――どちらが、よりマシか。
の闘いになると――
……
……
よって――
アメリカ国民の相当数が、
――クリントンよりトランプのほうがマシ――
という判断を下したことになります。
いま「相当数」と述べましたが――
実は、獲得票数はクリントンさんの方が僅かに多かったようです。
いわゆる選挙人の獲得数でトランプさんが過半数を超えたため――
次期大統領の座はトランプさんが得ました。
この捻じれの結果に不自然さを感じる向きもあるかとは思いますが――
選挙期間中にトランプさんからなされた奔放な発言の数々は――
ということです。
……
……
今年の5月9日の『道草日記』で――
トランプさんが共和党候補に決まったことについて、
――トランプさんを支持している人々の多くは、何となく勢いでトランプさんを推しているだけであって、本気で推しているのではないのではないか。
と述べました。
以下、抜粋します。
* *
ひと昔前か、ふた昔前に――
印象的なテレビCMがありました。
居酒屋でビールを片手にプロ野球観戦中の客が、TV画面に向かって、
「○○を出さんかい!」
と代打を求めるヤジを飛ばすのですね。
そして――
その“○○選手”が本当に代打で登場してきて、打席に入って空振りをしたら、
「ホンマに出して、どないすんねん」
と呆れかえってしまう――
そういうシーンを含むテレビCMです。
この“○○選手”は、かつて実際にプロ野球でプレイをしていた方で――
トランプさんほどではないにしても、わりと奔放な言動があって――
それが人気の要因の一つになっていました。
今――
このテレビCMで描かれた客と同じような感覚で、
――トランプを出さんかい!
といっているようにも思えるのですが――
実際は――
どうなのでしょうかね。
* *
アメリカ国民でもありません。
ただの部外者です。
が――
今回の選挙でトランプさんに投票した人々の多くが、
――ホンマに出して、どないすんねん。
と呆れかえることがなければよい、と――
心の底から思っています。
――超特大の逆転満塁ホームラン
は無理でも、
――目の覚めるようなクリーンヒット
を期待したいと思っています。