マル太の『道草日記』

ほぼ毎日更新――

「捨て石」のもう一つの意味

 ――捨て石

 というと――
 ふつうは、

 ――捨てられる石

 や、

 ――無造作に転がっている石

 といった意味で捉えられると思います。

 そこから転じて、

 ――近い将来の利益や成果を度外視して遠い将来の利益や成果を目指す役割や立場

 といった意味にもなるでしょうか。

 が――

 きょう――
 これらとは明らかに違った意味で、「捨て石」が使われているのをみて――

(おや)
 と思ったのですね。

 純粋に肯定的な意味で使われているようでした。

 曰く、

 ――捨て石の効果的な在り方について、再考すべきだ。

 とか、

 ――あなた方は、どうすれば良き捨て石となれるのか。

 とか――

 ……

 ……

 実は、「捨て石」には、もう一つ意味があります。

 それは、

 ――景石(けいせき)

 の意味です。

「景石」とは、

 ――日本庭園などで風情や風趣を出すために置かれる石

 のことです。

(なるほど……これは、たしかに純粋に肯定的な意味だ)
 と思いました。

 少なくとも、あとからジワジワと沁みてくる意味です。