といえば――
1976年に発表され、世界的なヒット・ナンバーになったそうです。
たしかに世界的なヒット・ナンバーで――
その発表の10年後くらいには――
僕は――
自分が通っていた日本の中学校の校舎の廊下で、
「……○▽□×ホテ~ル~カ~リフォルニア~」
という歌声を聴いています。
当時お世話になっていた中学校の先生――30代後半の男性――が、やや調子ハズれに唄っていたのですね。
(カリフォルニア? なんのこっちゃ?)
と――
当時は――
それが世界的なヒット・ナンバーの一節であることすら、わからなかったのですが――
そこから、さらに10年くらい経って――
(ああ。あの時の歌は、この歌だったのか)
と――
ようやく、
として認識しました。
……
……
不思議な歌です。
哀愁の漂う旋律や伴奏もさることながら――
歌詞が不思議な魅力に満ちています。
1960年代後半のアメリカの対抗文化(counterculture)の頽廃を歌った作品と解釈されています。
もっとも印象的なのは――
歌詞の末尾でしょう。
そのホテルから逃げ出そうとする主人公に向かって――
夜勤の男(the njght man)がいうのです。
――あなたは、いつでもチェック・アウトはできる。しかし、決して立ち去ることはできない。
何とも不気味な台詞ですが――
……
……
この歌の数多の解釈のなかには、
――カリフォルニアの州立精神科病院の様子を描写しているのではないか。
というものも――
提示されているそうですよ。
いったい、どういう筋立てなのでしょうかね。
……
……
ちなみに――
僕が、きょうになって――
この歌を急に思い出したのは、
――最近では、出口のみえない金融緩和政策を評して「ホテル・カリフォルニア化した」ともいう。
との話を目にしたからです。
(すごい発想だな)
と――
思わず笑ってしまいました。