作家にとって欠かせないのは、
――「異性への幻想」という名の動機
であろうと思います。
そのような動機は――
例えば――
忍者小説に、史実性の疑わしい女忍者を主役級で登場させるとか――
まだ20代なのに、超越的に活躍をする青年政治家を登場させるとか――
そういった虚構の導入という形で現れます。
それら導入の基盤に、
――こんな異性がいたらいいなぁ~。
という荒唐無稽な幻想があることは――
ほぼ間違いないでしょう。
やはり――
キーワードは、
――異性
であろうと思います。
女性作家が、史実性の疑わしい女忍者を主役級で登場させることは、まずない――
男性作家が、超越的に活躍をする青年政治家を登場させることは、まずない――
男性作家だから、そのような女忍者を描きえ――
女性作家だから、そのような青年政治家を描きうるのです。