人は――
たぶん30代を過ぎてから――
見えそうで見えないものに想像力を刺激され――
何となく心地よく感じるようになるのではないか、と――
思っています。
加齢とともに想像力が弱くなっているから――
見えそうで見えないものからの刺激を――
何となく心地よく感じるようになっているのでしょう。
きのうの『道草日記』で述べた通りです。
では――
なぜ加齢とともに想像力が弱まるのか――
……
……
加齢は――
実は――
直接の原因ではありません。
加齢に伴い、人生経験を積み――
その過程で様々なものを見ていくから――
想像力が弱まるのであろう、と――
僕は思っています。
……
……
見てはいけないもの――
見てはいけないとされるもの――
あるいは――
本来なら、決して見ることができないもの――
そういったものを見ていくなかで――
人の想像力は、しだいに弱まる――
そういったものを見ていく以前なら、
――いったい、どんなもんなんだろう?
と――
あれこれ想像をたくましくしているわけですが――
そうしたものを――
一つ、一つ、また、一つと見ていくなかで、
――うわ~! すごい!
とか、
――こんなもんか……。
とかいったことを率直に感じとっていく――
そして――
そうした実感の連なりが――
悲しいことに――
人の想像力を――
徐々に弱めていくのだと思います。