――日本人は勝負事が嫌いなのではないか。
ということを――
きのうの『道草日記』で述べました。
もちろん――
例外はあるでしょう。
勝負事が大好きな日本人だって、いるはずです。
が、
――それは多数派ではない。
というのが――
僕の主張です。
つまり、
――概して、日本人は勝負事が嫌いである。
ということです。
では――
なぜ、概して日本人は勝負事が嫌いなのか――
……
……
――狭い日本列島では、勝ち負けが生き死にに直結するから――
というのが――
現時点での僕の考えです。
勝ち負けを、生き死にとは別の次元で、決めていこう――
とする風潮に乏しいから、と――
別の言い方であれば、
――恥の文化が根強いから――
ともいえるでしょうか。
……
……
日本の歴史を振りかえれば――
よくわかります。
政治闘争や武力闘争の敗者の多くは――
殺されるか、死を選ぶかしています。
――負けたけど、生きるよ。
といった歴史上の人物は――
稀です。
……
……
勝ち負けが生き死にに直結する現実があって――
それでも、
――勝負事が好き。
という人は――
まあ――
多くはないでしょう。
それは――
ヒトとして――生物種としての人として――きわめて自然なことです。