マル太の『道草日記』

ほぼ毎日更新――

失恋が苦しいわけ

 得恋をするのと失恋をするのとでは、

 ――得恋をするほうが、ずっと難しい。

 ということを――
 おとといの『道草日記』で述べました。

 いわゆる、

 ――モテる人

 とは、

 ――得恋をするのが巧い人

 のことである、と――
 きのうの『道草日記』で述べました。

 裏を返せば、

 ――失恋なら誰でもできる。

 ということです。

 たしかに、そうですね。

 とはいえ――

 ……

 ……

 上手に失恋をするのは――
 実は、そう簡単ではありません。

 失恋をして――
 失意のあまり、つい自暴自棄になってしまった経験のある人は――
 多いはずです。

 それは下手な失恋の典型です。

 その過程で、取り返しのつかない失敗をしてしまったという人も――
 少なくはないでしょう。

 当然です。

 失恋をしても、なお平静を保つのは、もちろんのこと、平静を装うのも――
 困難なことだからです。

 なぜ困難なのか――

 ……

 ……

 理由は簡単――

 自分が恋愛感情を抱いてしまっているからです。

 誰が相手であろうと――
 ひとたび恋愛感情を抱いてしまったら――
 人は、知覚や思考の力が弱まります。

 その結果――
 恋愛感情を抱いていないときであったら絶対にしないような誤った判断を――
 つい下してしまうのです。

 ここに、

 ――恋は盲目

 の原理が隠れています。

 弱まった知覚や思考の力を元に戻すには――
 失恋をすると同時に自身の恋愛感情を消してしまえばよいのですが――

 そんな簡単には消えてくれないのが――
 恋愛感情です。

 むしろ――
 決して受け入れられないとわかってしまった恋愛感情ほど、厄介なものはありません。

 自身の心の中で激しく猛り狂って――
 知覚や思考の力をますます弱めていきます。

 ここに失恋の苦しさが集約される――
 といっても、よいでしょう。

 ……

 ……

 では――

 この苦しさを和らげるには――
 どうしたら、よいのでしょうか。

 ……

 ……

 続きは――
 あすに――