マル太の『道草日記』

ほぼ毎日更新――

後継者問題に最適な体制

 人類の歴史を振り返ると――
 権力の集中に成功した人物たちの多くが――
 退き際を放棄しているようにみえる――
 ということ――

 そして――
 その理由は、

 ――後継者問題

 にあるようだ――
 ということを――

 きのうの『道草日記』で述べました。

 ……

 ……

 こと後継者問題に限っていえば、

 ――民主主義制度が最も優れている。

 と断言しうるのではないか、と――
 僕は考えています。

 ひょっとすると――
 後継者問題を解決するために――
 人類は、民主主義の発想に到達しえたのではないか、とさえ――
 僕は思っています。

 ……

 ……

 こう述べると――
 古代中国に由来する、

 ――禅譲

 の故事をどう考えたらよいのか――
 との疑問がわくでしょう。

 たしかに――
 いわゆる“堯舜の治”で象徴的に語られる禅譲政治は――
 あくまで専制君主制度の枠組みの中で生まれたものです。

 ……

 ……

 が――

 よく考えてみると――

 ……

 ……

 禅譲政治の意味するところは――
 実は、

 ――民主主義

 に他なりません。

 帝・堯は、人心が広く舜を推したことから、自身の位を舜に譲ったことになっています。

 決して独断で譲ったわけではないのですね。

 こうした禅譲の体制に、

 ――選挙

 という手法を持ち込んだものが民主主義制度である――
 ということができるでしょう。

 ……

 ……

 このような意味で――
 いわゆる“堯舜の治”の故事は、

 ――民主主義の走り

 といえなくもないのです。