マル太の『道草日記』

ほぼ毎日更新――

企画関与式の問題、そして――資格試験について

 入学試験や資格試験について――
 僕が望ましいと思っている問題として、

 ――議論参加式

 や、

 ――企画関与式

 がある、ということを――
 きのうの『道草日記』で述べました。

 そして――
 そのうちの“議論参加式”の問題について――
 やや詳しく述べました。

 きょうは――
 “企画関与式”の問題について――

 ……

 ……

 「企画関与式」も――
 「議論参加式」と同様――
 文字通りの意味です。

 企画関与式の問題では――
 受験者は、出題者の指定する企画に参加をし――
 その企画の立ち上げに、どれくらい貢献をしたかによって評価されます。

 例えば、

 ――ディープ・ラーニングを活用した新商品を考案せよ。

 というミッションで企画を起こす――
 企画に参加をするのは――
 議論参加式と同様――
 受験者10人くらいと、試験監督者1~2人です。

 試験監督者は企画に直接には参加をせず――
 調整役を務めます。

 もちろん――
 企画に関わっている最中――
 受験者は何をみてもOKです。

 そして――
 企画の立ち上げに一区切りがついたところで――
 議論参加式と同様――
 各受験者は、選び出しを行います。

 つまり、

 ――企画を立ち上げるのに優れた貢献をした。

 とみなせる受験者を、自分以外の受験者の中から適当な人数で選び出し――
 その根拠を説明するのです。

 あとは――
 議論参加式と全く同様です。

 ……

 ……

 議論参加式にせよ、企画関与式にせよ、

 ――機械的な記憶や機械的な思考を徹底的に不問にする。

 というのが主眼です。

 30年前の学生・生徒・児童らに厳しく問われていた基本的な能力が――
 不問にされます。

 試験の最中に、

 ――何をみてもOK――

 というのは――
 そういうことです。

 機械的な記憶も機械的な思考も――
 人工知能がこなします。

 条件を整えてやれば――
 人より遥かに効率よく、果敢に、こなします。

 そういう能力は――
 人工知能に任せればよい――

 そうではない能力――

 例えば――
 議論に参加する能力とか企画に関与する能力とか――

 そういった能力こそを問う――

 それが議論参加式の問題であり、企画関与式の問題であるのです。

 ……

 ……

 以上では――
 主に入学試験を意識して述べてきました。

 では――
 資格試験では、どうなのか――

 ……

 ……

 僕は、

 ――入学試験では加点方式、資格試験では減点方式がよい。

 と思っています。

 つまり――
 入学試験では、議論の深まりや企画の立ち上げに貢献したと思われる受験者を選び出しますが――
 資格試験では、議論の深まりや企画の立ち上げに貢献しなかったと思われる受験者を選び出す――
 ということです。

 ついでにいうと――

 ……

 ……

 資格試験では――
 受験者は、無資格者と有資格者との混合がよいでしょう。

 つまり――
 新規申請の受験者と更新申請の受験者とが同じ土俵で受験をするのです。

 これは――
 有資格者にとっては、かなりつらい更新試験です(笑

 かくいう僕も――
 いくつかの資格をもっている身ですから――

 そのつらさは、よくわかるつもりです。

 (そんな更新試験、ぜったい受けたくないなぁ)
 と本気で思います。

 が――
 裏を返すと――

 (そんな更新試験でもない限り、真面目に勉強しようとは思わないだろうなぁ)
 とも思います。

 (どうせなら、真面目に勉強しようと思える更新試験のほうがいいだろう)
 と――

 ……

 ……

 少なくとも――
 真面目に勉強しようとは思えない更新試験に時間や労力をとられるのは――

 (勘弁してほしい)
 と思います。