マル太の『道草日記』

ほぼ毎日更新――

真核生物は脇役、細菌こそ主役

 原始生命から細菌と古細菌とが分化して――
 その古細菌のほうから、僕らヒトを含む真核生物は分化したらしい――
 ということを――

 3日前の『道草日記』で述べました。

 ……

 ……

 要するに――
 地球上の全ての生命体は、

  1) 細菌
  2) 古細菌
  3) 真核生物

 のどれかに分けられる――
 ということです。

 これら3つ生命体のうち――
 細菌と古細菌とは単細胞生物です。

 真核生物だけが多細胞生物であり――
 複雑な生命活動を呈しています。

 この事実を重くみれば――
 真核生物が地球上の生命体の主役のように思えますが――

 別の視点もあります。

 ――生物量

 という指標に基づく視点です。

 これは――
 物質としての生物の量(生物を乾燥させた場合の質量など)を意味します。

 この生物量でみると――
 地球上の全ての生命体に占める真核生物の生物量は、

 ――わずか数パーセントにすぎない。

 との見方があるのです。

 ――細菌と古細菌とを合わせた生物量は、真核生物の生物量の数倍から数十倍である。

 というのです。

 一方、

 ――古細菌の生物量は細菌の生物量の数分の一くらいである。

 との見方があります。

 これら2つの見方を考えあわせると――
 地球上の全ての生命体に占める細菌、古細菌、真核生物の生物量は――
 それぞれ、ざっと以下のように見積もることができます。

  1) 細菌 70~90%
  2) 古細菌 3~30%
  3) 真核生物 1~10%

 この見積もりによれば、

 ――真核生物は脇役

 であり、

 ――細菌こそ主役

 ということになります。

 ……

 ……

 僕らヒトを含む真核生物の多くが――
 長年にわたって細菌感染に苦しんできた事実を思うと――

 妙に納得してしまいます。