――生命は、空間におけるエネルギーの散逸の勢いが弱すぎず、かつ空間に存在をしている物質の密度が低すぎなかった時期に――おそらくは、ごく短期間のうちに――誕生をした。
ということを、9月11日の『道草日記』で述べました。
その「短期間」は、
――今から 42 億~ 35 億年ほど前ではなかったか。
ということは、9月12日の『道草日記』で述べました。
では――
その「短期間」というのは――
具体的に、どれくらいの長さであったのでしょうか。
……
……
ふつうに考えれば、
――数億年くらい
の長さでしょう。
が――
実は、もっと短ったかもしれません。
例えば、
――数千年くらい
とか――
あるいは、
――数万年くらい
とかであったかもしれません。
――数億年
に比べれば、
――数万年
は短いのですが――
人の歴史が、たかだか 1 万年であることを思えば、
――数万年
というのは、決して短い期間ではありません。
加えて――
もし、生命の誕生が本当に1回限りであったのであれば――
この、
――数万年
という長さは、
(ちょっと長すぎるだろう)
と、僕は思います。
僕は、
(実は、もっと、とんでもなく短かったのではないか)
と考えています。
例えば、
――数百年
とか、
――数十年
とか、
――数年
とか――
……
……
宇宙の寿命が百数十億年であり、太陽や地球の寿命が数十億年であることを考えれば、
――数年
というのは、ほんの一瞬です。
が――
生命にとっては、違います。
――数年
というのは、少なくとも地球上の多くの生命体にとっては、けっこう長い期間であることを忘れてはいけません。
生命の誕生の起こりやすい期間が、
――数年
も続いていたのであれば――
生命の誕生が1回限りというのは、やはり、ちょっと考えにくい――
……
……
(実は「数か月」とか「数週」とか「数日」とかだったかもしれない)
と、僕は思っています。
あるいは、
(「数時間」とか「数分」とか「数秒」とかだったかもしれない)
とも思っています。
――数秒
であれば、
(たしかに、生命の誕生は1回限りであったかも……)
と、僕は思うのです。
あるいは――
(ひょっとすると「数ミリ秒」だったかもしれない)
とさえ、思っています。
――1ミリ秒
は1秒の“1000 分の 1 ”です。