マル太の『道草日記』

ほぼ毎日更新――

身体生存の起源(14)

 ――身体生存の起源

 を求める思考は、

 ――生命の起源

 を求める思考に重なる。

 

 が――

 これら2つの思考は、同一ではない。

 

 同一と見做すことには、陥穽がある。

 

 ……

 

 ……

 

 ――身体生存

 とは、

 ――身体が生存をしていること

 である。

 

 さらにいえば、

 ――身体が生命を宿していること

 である。

 

 よって、

  身体生存 = 生命

 というのは――

 厳密には誤りだ。

 

  身体生存 ⊇ 生命

 が正しい。

 

 とはいえ――

 

 少なくとも概論としては――

 

  身体生存 ≒ 生命

 の図式は有用だろう。

 

 なぜか。

 

 ……

 

 ……

 

 その理由は、

 ――非生命

 とは何か――

 を考えれば、判る。

 

 ――非生命

 には、大まかに2種があるのだ。

 

 ――身体

 が損なわれているものと、

 ――生存

 が損なわれているものと――

 の2種である。

 

 例えば――

 身体以外の何か――例えば、渦潮など――が、

 ――生存

 をしていても、

 ――非生命

 であるし――

 

 ――身体

 が、生存以外の何か――例えば、死亡など――をしていても――

 それは――

 やはり、

 ――非生命

 である。

 

 どちらも、

 ――非生命

 でありながら――

 その実態は、本質的に異なる。

 

 これら2種の、

 ――非生命

 の混同は――

 思考の鈍化ないし弛緩を招きうる。

 

 『随に――』