世の中は決して自分の思い通りにはなりませんよね。
物事は、必ずといってよいほど、自分の思惑とは違う方へ発展していく。
物事が大事であればあるほど、そうなっていく。
その経験則が受け入れられない人の何と多いことか――
そういう人たちは、何とかして自分の思い通りにしようと、あがき続けます。
無駄な努力なのですがね。
本人も辛いし、周りも辛い。
もちろん、努力次第で何とかなることもあります。
そういうことに努力は惜しまないほうがよいでしょう。
が、努力次第で何とかなることが全てではない。
努力の意義が、この国では少し過大評価されているように感じます。
大切なのは両者の見極めなのですがね。
努力が無駄になることと、努力に価値が出ることと――
一般に――
努力が報われることは小事だろうと思います。
受験で少しばかり良い結果を残すとか――仕事で少しばかり評価を上げるとか――暮らし向きを少しばかり良くさせるとか――
大事への努力は、なかなか報われるものではない。
憧れの大学や会社に入るとか――後世に残る業績を挙げるとか――億万長者にのしあがるとか――
両者の峻別を、人は、なるべく若い内に体得するのが幸せだろうと思います。
義務教育の終了する時点がベストじゃないでしょうか。
小事への努力の大切さと、大事への努力の虚しさと――
そこに、人生を少しでも有意義に過ごす秘訣があるように思います。