――女性の目をみて話さない男はもてない。
のだそうです。
(え? そうなの?)
と思いました。
僕は相手の顔をマジマジと凝視するクセがありました。
幼稚園時代のほとんどをヨーロッパで過ごしたことと関係があるのかもしれません。
欧米の人は相手の目をみて話す人が多いようですからね。
僕も英語で話すときは自然とそうなります。
が、同じことを日本人にやると、
――なんか調子、狂う。
みたいに、いわれます。
とくに女性に、そういわれます。
だから、あまり女性の目をみないように注意していたのですが――
そうか――
これが僕の未婚の原因だったのか……!
*
もちろん、
――女性の目をみて云々――
の説に、僕は懐疑的なわけです。
(時と状況によるだろう)
と思います。
女性の好みや、男の性格にもよるでしょう。
僕は男ですが――
たしかに、目の前の女性が僕の目をみて話しているのがわかるときは、嬉しいものです。
が、ずっとみていられると、かえって辛くなります。
この辛さが、
――なんか調子、狂う。
に通じるのだと考えています。
こちらが何気なく見返したときに、ふっと視線をそらしてくれる――
そうすると、かなりホッとするのですね。
僕だけではないと思いますが――
どうでしょう。
*
本当に女性の目をみて話してもいいのですか?
だったら、僕、明日から、ずっと目をみて話しますよ。
本当は、そうしたいので――(笑