人の悪口など、いうものではありませんね。
ロクなことがない。
悪口といえども、批評ないし主張の一形式とはいえましょう。
が、注意すべきは――
いかなる批評や主張にも前提となる根拠なり仮定なりが必要だということです。
その根拠なり仮定なりが丁寧に提示されることで、批評や主張が説得力をもちます。
ところが、人が人の悪口をいうときというのは、そうした手続きが省略されてしまう――
少なくとも、そういうことが多いのです。
感情的になるからでしょうね。
――感情
というのは、実に困ったものです。
もちろん、感情が絶大な効果を発揮することもありますが――
たいていの場合は、害悪にしかなりません。
周囲に不快な思いをさせるだけなのです。
感情的になるほうは気持ちがよいかもしれませんが、なられるほうは、たまったものではありませんよね。
かりに自分とは無関係なことであっても――
僕は感情が表に出にくいタイプだとみられることがあります。
実際は逆です。
僕ほど感情が出やすいタイプもないのではないかと思います。
とくに怒りの感情などは――
怒るべきときにヘラヘラ笑っているよりはいいと思いますが――
怒りを垂れ流す愚を犯したくもありません。
有効な制御方法を修得したいものです。