ここ数日、いわゆるプロと呼ばれる人々の判断ミスが目立っている。
低気圧の急激な発達で、海や山が大荒れの天候となった。
天候の異変を事前に察知できずに、多くの犠牲者が出た。
惨劇の背景にはプロの判断ミスがあったと、報道機関は伝える。
また、北朝鮮が地下核実験を実行した。
北朝鮮が先週、核実験を実施する予定であると宣言した際に、専門家の中には、
――すぐにどうこうするという話ではなかろう。
とのコメントを出した人がいた。
TVカメラを前にして、
――この連休中にも実施するのでは――
との見方を鼻先で笑う専門家もいた。
結果は、報道機関が今日、盛んに伝えた通りである。
いわゆるプロと呼ばれる人々であっても、ミスは犯す。
プロも人間である。
ミスを犯さぬ人間などいない。
が――
プロはミスをせぬことが期待される。
人は普通、プロがミスを犯すとは考えぬ。
このギャップを、いかに埋めるか――
真のプロは、そこまで手を回さねばならぬ。
プロによるミスを防ぐには、プロ同士でカバーしあうしかあるまい。
一人のプロが何かの拍子にミスをする――それは仕方がない。
が、他のプロも同時にミスをすることは考えにくい――それを利用する。
複数のプロ同士でチェックしあっていれば、プロによるミスは防げるはずだ。
ということは――
プロは常に他のプロからチェックを受けるようなルールを遵守せねばならぬ。
そのようなチェックを嫌がるプロは、真のプロではない。
チェックとは、とりもなおさず、コミュニケーションである。
コミュニケーションを嫌がるプロは、真のプロではない。