今日は久々に多人数相手に喋る仕事をしたのだが――
やはり、喋りは難しい。
ムダなく喋ることの、何と難しきことか。
つい余計な感嘆詞が混じったり、いわんでいい小ネタを挟んだり、繰り返しを多用したりしてしまう。
そういう点では、僕は、かなり不器用の自覚がある。
自覚がある分、一つひとつを気にしだしたりすると、キリがなくなる。
だから、半ば諦めているのだが――
そうはいっても、きいてくれる人には失礼なので、ちょっとは努力をするわけである。
いつも中途半端に終わるのだが――
*
書くことばかりにこだわっていると――
どんどん喋りが下手になるらしい。
喋りが下手になると――
書く技術に悪影響が出る。
そのまま放っておくと――
どんどん読みにくい文章を書くようになってしまう。
だから――
作家の人でも、講演やTVの仕事を定期的に入れる人は少なくない。
作家はメディアに無意味に露出しているわけではない。
書くことと喋ることとは底辺でつながっている。