夕方、
(どうも足が冷たいな――靴下を履いてるのにな)
と思ったら――
靴下の踵(かかと)や足裏に、デカデカと穴があいていた。
左右両方の靴下に、である。
朝、靴下を手にとったときには、穴などはあいていなかったから――
それ以降、どこかでデカデカと穴をあけてしまったのであろう。
今日は時間にして計1時間以上は歩いたので――
その間に穴があいたとしても、不思議はなかった。
靴下の捨て時には、いつも悩んでいる。
ちょっとでも生地が痛んでくれば、早晩、穴があく。
靴下なんて、そんなに高いものではないのだし――
穴があく前に、スパっと捨ててしまえば、恰好はいいのだが――
履いたり洗ったりを繰り返すうちに、何となく愛着みたいなものがわいてきて――
どうにも捨てられない。
結局、穴がデカデカとあくまで履き続けてしまう。
靴下に穴があいているところを誰かにみられるのは恥ずかしい。
今日のところは、外出時は常時、靴を履いていたものだから、とくに問題はなかったろう。
時々、穴があいているのに気付かずに、サンダル履きで外出することがある。
たぶん、誰かにみられていると思うが、最近は、
(それもまた一興――)
と思うようになった。