ファミリーレストランで昼食をとっていたら――
隣のテーブルに親子連れが座りました。
40歳くらいのお父さんと5歳くらいの娘さんです。
2人きりでした。
お母さんの姿がないのです。
そのうちに現れるのかと思いきや――
ずっと、それっきり――
そってきりで――
いつまでも2人して黙って座っています。
そのうちに、お父さんはテーブルの上に突っ伏し、居眠りを始め――
娘さんはポータブルのゲーム機を取り出し、弄(いじ)り始めました。
(うわ~)
と思いましたね。
せっかく娘さんとお昼ご飯を食べるのですから、少しは改まった話でも、すればいいのに――
その素振りすら、みせないお父さん――
まあ――
5歳くらいでは、まだ難しいのかもしれませんが――
もちろん――
そういう僕の勘ぐりは、まさに、
――余計なお世話
なのですが――(笑
だって、その父娘のことに、僕が口を出す意味など――
これっぽっちも、ありません。
そのうちに――
僕も自分自身の内省の声に気付くわけですよ。
(いつまでも結婚しようとしないお前だって、同じようなもんだろが?)
と――
(そうだよな~)
と、妙に納得してしまうのです。