人間が、何か創造的な営みを継続していく上で――
いつまでも感性を瑞々しく保っていくのは、容易なことではありません。
すぐに「マンネリズム」という名の病によって、感性から瑞々しさを吸い取られていく――
そんな干からびた感性で創造を継続していても、たぶん、つまらない作品にしか生み出せないでしょう。
マンネリズムとは実に厄介な代物です。
人間、同じことを繰り返していると――
いつかはマンネリズムに陥るように、できているのです。
だから、同じことの繰り返しを忌避する創造者は、少なくありません。
それは、創造者たろうとする人間の無意識の防衛策でしょう。
でも、ね――
同じことを繰り返すのは、結構、楽なのですよね。
たしかに、楽なのです。
深く考えずとも、何とか形にはなりますから――
つまり――
何らかの創造を、ただ安穏と継続するだけなら――
マンネリズムは、実は大変に結構なことなのです。
いま、ふと気になったので――
マンネリズムの綴りを調べてみました。
――mannerism
です。
「方法」を意味する「manner」に、「~イズム」の「ism」がくっついているのですね。
さもありなん――
たしかに、製造手法が定まれば生産速度は、とりあえずは維持できます。
それがマンネリズムか。