マル太の『道草日記』

ほぼ毎日更新――

この世界の冷徹なる掟

 今日はお昼すぎに仙台に戻ってきました。

 街の雰囲気は、いつもの日曜日と全く同じでした。
 昨日の地震のことなど、誰もが忘れているかのようです。

 が、TVやネットのニュースなどをみていると、いやでも地震のことを思い出しますね。

 9名の方が亡くなり、13名の方が行方不明となっているそうです。
 けが人は数百人にのぼるとか――
 2次災害の予防のために、自宅に戻れず、避難所で過ごす人々も、大勢いるに違いありません。

 幸いなことに――
 僕は今日もノン気に、これまで通りの生活を続けられておりますが――
 それは、単に運がよかったというだけのことです。

「運がよかった」ということに理由などありません。

 ――日頃の行いがよかったから――

 などでは絶対になく――
 純然たる偶然の帰結です。

 つまり、

 ――たまたま

 です。

 それで思い出した話があります。
 戦地から帰ってきた旧日本軍兵士の体験談です。

 粗末な小屋で野営をしていたときに、夜間、敵の戦闘機の機銃掃射を受け、自分の両隣りで寝ていた兵士は2人とも戦死した――
 というような話でした。

 当たり前のことですが――
 その兵士が生き残ったことには、何の必然もなかったといってよいでしょう。

「純然たる偶然の帰結」として、「たまたま」生き残ったにすぎなかったのです。

「偶然」は、この世界の冷徹なる掟(おきて)です。