道ゆく人々の顔をみていると、
(あ、この人は気が強そうだな)
とか、
(この人は神経質だろう)
とか、
(ユーモアたっぷりの人だろうな)
とか――
さまざまに想像を巡らせることができます。
ぱっと顔をみただけで、だいたい、その人の性格や人格が何となくわかったような気になるのです。
ただし――
これは、本当に「わかったような気になる」だけであって――
実際には、かなりの確率で誤解をしているはずです。
そのことは、例えば、自分の身の回りで、十分に気心の知れた人々の顔つきと人柄とを見比べてみれば、よくわかります。
顔つきから受ける通りの人柄の人もいれば、そうでない人もいる――
ということは――
道ゆく人の顔をみて、「あ、この人は、こういう人だ」という直観は、かなりの確率で間違っていることになります。
なぜ、顔つき通りの人と、そうでない人とがいるのか。
これは、僕は、気持ちや感情を素直に顔に出す人と出さない人との違いではないかと、考えております。
つまり、気持ちや感情を素直に顔に出す人は顔つき通りの人柄で、素直に出さない人は顔つき通りの人柄ではない――
ということではないか、と――
もちろん、真相はわかりませんけれどね。
ただ、僕には、割と納得しやすい結論です。