マル太の『道草日記』

ほぼ毎日更新――

いわゆる文系と理系との違い

 いわゆる文系と理系との違いは何なのでしょうか。

「文系」や「理系」という言葉は、学校教育での区分として強調され、刷り込まれるものですが――
 実は、そういう区分は存在しないと思っています。

 文系と理系との区別は、観念か物質か――事に関心をもつか物に興味を抱くか――その違いに集約されると考えています。

 学校教育で、理系に区分された人でも観念に拘泥する人はいますし、文系に区分された人でも物質に執着する人はいます。

 そういう例外がいくらでもあるので――
 近頃、文系・理系の区分の害を指摘する人たちが増えました。

 その通りでしょう。

 が――
 それは、本当は学校教育の害ではありませんかね。

 10代の人々を「文系」とか「理系」とかいうレッテルで分類するシステムがいけないのであって――
 世の中の人間の知的好奇心が大まかにいって2つに分けられるということは、けっこう重要なことのように思われます。

 10代の人々に自分自身の観念への拘泥や物質への執着の在り方を実感してもらうことは、本来、学校教育の本分であったと思うのです。

 すべての学校でそうする必要はありませんが――
 少なくともエリート学校を自認する高校や大学では、改善の必要があるように感じます。