「非科学的」という言葉がありますね。
――うさん臭い。
とか、
――根拠薄弱
とかいった悪い意味にとられることが多いようですが――
僕自身は、全然、悪い意味には思えないのですね。
単に「科学的でない」というだけの意味でしょう。
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そもそも――
「科学」は無条件に肯定されうる概念ではありません。
仮説を立て、その妥当性を判断するために、実験や観測を行い、その判断を基に、新たに仮説を立てる――
その繰り返しが、科学という営みです。
つまり、科学では、実験や観測を行って初めて物事が始まるのであって――
それが行えぬときには、惨めなまでに無力なのです。
実験や観測の実現性に束縛されているという点が、科学の泣きどころといえましょう。
よって、「非科学的」というのは、
――実験や観測の束縛から自由である。
とか、
――科学の泣きどころとは無縁である。
とかいった意味にもなりえます。
それは、決して悪い意味ではありませんよね。
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「非科学的」と書くからいけないのかな。
「非・科学的」と書けばよいのかもしれません。
発音するときも、「非」と「科学的」との間に、ひと呼吸、置くとかね。