エレベータの扉に、
――開け閉め注意!
みたいな貼り紙があったのですよ。
その注意書きの上に、小さな子供の泣き顔の絵が描かれてあったのですが――
そういう貼り紙は、もちろん全く珍しいものではなく、自分が小さな子供だった時からのお馴染みであったわけですが――
甥や姪が生まれたせいか、最近、ずいぶんと見方が変わってきたのですね。
自分が子供であったときは、子供の泣き顔の絵は、子供への警告の意味だと思っていました。
――注意しろ、子供たち――ドアに挟まれたら、こんな痛い目にあうぞ。
みたいな警告です。
が、最近は違うのですね。
親への警告ではないのか、と――
――注意して下さい、親御さんたち――お子さんの泣き顔なんて見たくないでしょ?
みたいな警告です。
昔から、
――泣く子と地頭には勝てぬ。
といいますからね。
まあ、地頭よりは御しやすかったと思いますが――(笑