一般に、ある人に敬意を抱けるかどうかは――
その「ある人」の態度や発言や行動に依拠していると考えがちですが――
実際には、自分自身の心のありように依拠しているのではないか、と思います。
つまり――
同じ人でも、自分の気構え次第では、
――うお~、この人、すげえ!
にもなるし、
――ちょっとヤべえな、この人……。
にもなる、ということです。
だから、僕らは、「あの人は尊敬できない」とか、「この人はダメだ」とかいっては損なのですね。
そういう発言は、そういったときの自分自身の心のありようを、赤裸々に曝け出しているに等しいのです。
ですから、
――ちょっと敬意を抱けそうにないぞ。
というような人と出くわしたときには――
ぜひ、自分の心の内の隅々までを点検して回りたいものです。
不信感の源は、たぶん、自分の心の内のどこかに根を下ろしています。