舞踏家の人がTVで話をしていました――
体に耳を傾けると、体が動くようになるそうです。
「体に耳を傾ける」とは、おそらく、
――体の僅かな異変に敏感になる。
ということでしょう。
例えば、
――「あれ? ちょっと、いつもと違うな」というときに少し長めに休んでみる。
とか――
一方、「体が動くようになる」とは、
――体の動作の一つひとつが軽快になる。
といったことでしょうか。
要するに、
――踊りの調子が上がる。
ということだと思います。
つまり、
――「あれ? ちょっと、いつもと違うな」というときに少し長めに休んでみると、踊りの調子が上がる。
ということですね。
鍵は、やはり心でしょう。
正確には、心と体との関係です。
心が少しでも動揺していれば、体は滑らかには動かず――
心が十分に安寧であれば、体は自然と滑らかに動く――
ということだと思います。
心が体に無用な縛りをかけたり、不要な影響を与えたりするのですね。
だから、体のケアとは心のケアでもあります。
――何となく体がおかしい。
と思ったときは、すでに、
――何となく心もおかしい。
といってよいと思います。