マル太の『道草日記』

ほぼ毎日更新――

唄は多くの歌手に

 歌手はヒット曲に恵まれすぎるのを恐れるといいます。
「ヒット曲に恵まれすぎる」というのは、

 ――あの人といえば、この唄だよね。

 と、皆が思い込んでいる――そんなヒット曲がある――
 ということです。

 なぜ「恐れる」のかといいますと――
 他の唄を歌わせてもらえなくなるからです。

 そのヒット曲ばっかりを求められる――
 日本中どこに行っても――

 たしかに、それはイヤでしょうね。
 どんなに素晴らしいお料理でも、毎晩のように食べていたら、ぜったいイヤになるでしょうからね。

 ところで――

 ちょうど、これと逆のこともいえるのではないか、と――
 僕は思っております。

「逆のこと」といいますのは――
 実は、唄のほうも、いつも同じ人に歌われているよりは、さまざまな人たちに歌われているほうが、幸せなのではないか、と――

     *

 年末は歌番組が多いのですよ。
 何とはなしにTVをつけていると、かなりの確率で歌番組になっています(笑

 そういったものをナガラでみていたら――
 ふと、そんなことを思いました。

 唄は多くの歌手に共有されてこそ、と――