マル太の『道草日記』

ほぼ毎日更新――

同じ本を繰り返し読む

 同じ本を繰り返し読むということは――
 とってもいいものですね。

 最近、ちょっとわけがあって、10年ほど前に読んだ科学書を丁寧に読み返しているところです。
 この1ヶ月で3度くらい読み返しました。

 読み返してみて気付いたのですが――
 20代の頃は、同じ本を読み返すということを、ほとんどしなかったのですよ。
 一度、読んだら、全てわかってしまったような気になって――

 そんなことはありません。

 わかってしまったようで、全然わかっていないことがあります。
 読めば読むほどに、本の中身が、より鮮明に、かつ重厚にみえてくる――

 そういう体験を、10代の頃は、しょっちゅうしていたものですが――
 20代の頃は、ほとんどしなかった――

 少し効率を求めすぎていましたかね。
 もっと時間をゼイタクに使って読めばよかったと思っております。

 読書は、やはり量ではなく、質でしょう。

「質」というのは、読書体験としての質です。