マル太の『道草日記』

ほぼ毎日更新――

ピントのズレた質問には

 科学に関する質問というのは――
 多くの場合、ピントがズレています。

 そのズレは、質問者の科学に関する知識や理解が不足していることによるものです。
 仕方がないといえば、仕方がないものです。

 よって――
 科学に関する質問に答えることの真の意味は――
 多くの場合、ピントのズレを補正することにあります。

 といっても――
 質問に答えず、ズレの補正ばかりやろうとしていては、質問者の心証を悪くするでしょう。

 よって、ピントのズレた質問にも正面から答えなければなりません。

 ピントのズレた質問に答えるのですから――
 その答えも、やはりピントのズレたものになるでしょう。

 が――
 そのピントのズレが質問者に気付きをもたらすことは、十分に期待できます。

 もし、質問のピントのズレを補正することばかりに躍起になったなら――
 質問者への益は、かなり不十分となるでしょう。

 質問者は不満を持つに違いありません。

 ピントのズレた質問にはピントのズレた回答を――
 それが、たぶん正しい対処の方針です。

 ――急がば回れ

 ということだろうと思います。