気分が落ち込んでいるときというのは――
よく眠れるのですよ。
少なくとも、僕の場合はそうです。
これは――
ちょっと奇妙なことではあります。
気分が病的に落ち込むことを「うつ病」と言い習わしておりますが――
一般に、典型的なうつ病に罹っている人というのは、しばしば不眠を訴えるものだからです。
事実、病的なところまではいかなくても、気分が落ち込んでいるときは、なかなか寝付けない、という人も少なくはありません。
それなのに――
僕の場合は、気分が落ち込んでいると、よく眠れるのですよ。
というよりも――
寝る以外のことをしたくなくなる――
最近では、
――うつ病にも非典型的なものがある。
ということがいわれます。
不眠を訴えるのではなく、寝る以外のことをしたくなくなるタイプのうつ病です。
「非定型うつ病」といわれることが多いようです。
僕がうつ病になるとしたら、たぶん、こちらなのでしょうね。