マル太の『道草日記』

ほぼ毎日更新――

僕が通ってみたい大学

 最近、理想の大学について考えてみることがあるのです。
「理想の大学」というよりは「僕が通ってみたい大学」でしょうか。

 ここ数ヶ月ほど、ヨーロッパの大学の黎明期を知る機会があったので――
 そんなことを考えるようになったのだと思います。

 当時の大学は、同じ街に住む気の合う人たちが集まって、あれやこれやと議論し合うところであったようですよ。

 どんな大学に通いたいか――

     *

 まずは、大規模講義のない大学――
「大規模」というのは、学生が数百人もいるような講義はもちろんのこと、数十人程度の講義も、すでに大規模です。

 もちろん、そんな講義も、たまにはあっていいのですが――
 せいぜい年に数える程度で――
 それも非常に大掛かりなテーマの講義に限る、と――「文芸とは何か?」とか、「自然科学の行く末」とか――

 で――
 日常の講義は、どうかといえば――
 教授を含め10人未満――

「講義」というよりは、議論の場です。
 色々なことを活発に話し合う――学問的なアイディアを皆で出し合う――

 もちろん、実習や演習も10人未満――メインの活動は各自個別に――
 例えば、広い実験室に何十人も詰めかけることなどはない――

 一回当たりの講義や実習や演習が少人数の分、学生一人当たりの講義や実習や演習は少なくなります。
 おそらく一週間で数える程度――

 学生・教授の人数比を考えると、教授は毎日フル稼働かもしれませんが――
 そのほうが学生一人ひとりと向き合え、かえって刺激的なのでは――

 日頃のカリキュラムがスカスカな分、単位の認定は非常に厳しくて――
 学生は一年かけて学んだことを、教授を含む皆の前で発表しなければならない――

 そして――
 年度末に教授によって、

 ――学界に何らかの貢献をした。

 とみなされた学生にのみ、単位を付与する――
 付与されるのは五人に一人くらい――

 けっこう厳しいシステムですね~(笑

 でも――
 そういう大学が、僕の通ってみたい大学なのです。

 僕は、学生時代は、同窓会機関誌の編集・執筆や学習塾での大学受験指導に明け暮れていましたが――
 こういう大学であれば、たぶん、かなり本気で学業に専念できたでしょう。

 それだけチャレンジングなシステムに思える、ということです。

 もちろん――
 こんな大学だったら、教授として在籍するのも悪くありませんよね。

 きっと毎日は多忙ですが――
 それだけ生の実感を得られると思います。

     *

 まあ――
 以上、完全に夢物語ですけどね(笑