マル太の『道草日記』

ほぼ毎日更新――

麻生総理の持ち味

 本日――
 ようやく衆院が解散されました。

(やれやれ――)
 という感じです。

 それにしても、長いですね。

 何が「長い」のかって――
 投票までの期間ですよ。

 40日ですか。

 ひと月以上ですね。

 それだけあれば――
 色々なことが起こりえますよ。

 誰か有力な立候補者が奇禍に遭うかもしれないし、どこかの地を大災害が襲うかもしれない――

 そういったことで人々の心情が微妙に揺れ動き――
 総選挙の趨勢が、いま考えられているものから、大きく違ってくるかもしれません。

 ですから、

 ――さあ、これから政権選択選挙だ!

 などといわれても、まったくピンとこないのですよね。

 先ほど、ネットのニュースで麻生総理の記者会見の模様を確認しましたが――
 やはり、ピンときませんでした。

(総理のこの言葉を、投票日の直前に――せめて告示日に――聞きたかったな)
 と――

 投票日の頃に、きょうの会見のことを多くの有権者が忘れていなければよいのですが――

 少なくとも僕は忘れていそう――(苦笑

     *

 麻生総理の印象は、僕の中では、就任当初から、ほとんど変わりませんでした。
 以前の『道草日記』で、麻生総理のことを、

 ――乱世の政治家

 と評したことがあるのですが――(2008年9月25日)
 この印象は、ますます強固になりました。

 例えば、日本が外国の軍隊に攻め込まれたとか、首都圏が大地震で壊滅したとか――
 そういったことが起こったときにも、一切、動じることなく、淡々と職責を果たすことができる――
 麻生総理は、そういう政治家だと、僕は思っています。

 だって、あれだけ自民党内に明らかな倒閣運動が広がったにもかかわらず――
 総理としても総裁としても、まずまず筋の通った決断を下してきたのですから――

 その胆力は、祖父・吉田茂にもひけをとらないでしょう。

 ただ――
 治世の政治家としては、ちょっと感性が鈍かったのかなと思います。

 もう少し時代の雰囲気をよめないと、治世の政治家としてはマズいですよね。

 でも、仕方ないのですよ。
 その鈍さこそが、麻生総理の持ち味なのですから――

 乱世の政治家に、感性は不要です。
 生きるか死ぬかの困難に立ち向かうときには、繊細な感性は、かえって邪魔になります。