なぜ人は旅に出るのか――
ということを考え始めています。
一口に「旅」といっても、色々とありますよね。
江戸期の俳人・松尾芭蕉は、しばしば旅に出たそうです。
有名な『奥の細道』も紀行文ですよね。
最期も旅先で迎えたそうです。
ここまでくると――
旅に出ている状態が日常であって――
家にいる状態が非日常であるように思います。
旅が常態化している人にとっての旅と、そうでない人にとっての旅とは――
明らかに異質でしょう。
僕の興味は後者に向かいます。
旅が常態化していない人にとっての旅とは、どういうものか――
それは――
現代社会においては、「旅」というよりは「旅行」というほうが、誤解は少ないでしょう。
つまり――
なぜ人は、たまに旅行をするのか――
僕自身は、滅多に旅行をしません。
心から旅行をしたいと思ったのは――
一度きりでした。
19の夏です。
ある朝、一大決心をして――
そのまま旅行をしました。
その旅行が日帰りでした(笑
だから――
僕は、かなりのレベルで、旅行に関心がないのだろうと思います。
が――
逆にいえば――
そんな僕でさえ、一度は旅行をしたくなったのですから――
やはり、人には何か旅に出る理由があるのでしょう。
それが何なのかを――
少しじっくりと考えてみます。
旅行好きの人にとっては、ありえないくらいに無意味な考えごとでしょうね。
が――
あえて挑戦的なことをいわせてもらえば――
今の僕には、その旅行それ自体が、ありえないくらいに無意味なことに感じられるのです。