若いうちに、
――うん! よくわかった!
という経験をしておくことは――
大変に重要なことです。
――う~む、何となくわかった……。
ではない――
「うん! よくわかった!」が大切なのです。
この違いを若いうちに知っておくのとおかないのとでは――
その人のその後の知的な成長に決定的な差を生むでしょう。
この違いを知っている人は――
「う~む、何となくわかった」が、実は、ほとんど何も理解していないことを知っているのです。
だから――
「うん! よくわかった!」を目指し、さらに理解を深めるために努力を続けていく――
当然のことながら、そのぶんだけ知力は磨かれていきます。
逆に――
「うん! よくわかった!」と「う~む、何となくわかった……」との違いを知らないでいる人は――
「う~む、何となくわかった」でも、かなりのことが理解できているつもりになってしまいます。
そのようにして誤解を重ねていくことで――
その人の知力は甘やかされ、年齢とともに、どんどんダメになっていきます。
そうやって老いていってしまったら――
いったい、どうやって取り返せばいいというのでしょうか。
その術を、少なくとも僕は思い付きません。