人に気品があるかないかを決めているのは――
その人に、
――無私の心があるかないか。
にかかっていると感じます。
人は、ただ生きているだけでは――
もう少しいうと――ただ日々の生活に追われているだけでは――
どうしても無私の心がなくなっていく――
無私の心がなくなって――
どんどん自我が肥大化していく――
――私は、今、こんなに困っている!
とか、
――なぜ、ここまで損をしなければならないのか!
とか――
そうではなくて――
まず、
――困るのが当然――
――損をするのが当然――
と思い――
思った上で、自分の行為の中身を決めていければ――
そのときに、自然と気品が生じるのだと思います。