創造なき学問を持ち上げようとする風潮が――
日本の教育界には強すぎるように思います。
創造なき学問とは――
いわゆる、
――お勉強
のことですね。
小学校や中学校の児童や生徒が毎日やっている営みです。
まあ、小学校や中学校でやるぶんにはいいのですが――
それを大学や大学院でも称揚しているかのような風潮は、ちょっといただけないと感じます。
学問は、本来、創造を伴うものです。
その創造とは、
――新たな知見を表すこと
です。
その知見の価値については、この際、問われません。
とにかく新たな知見であれば、何でもよい――
逆に、どんなに価値のある知見であっても、古い知見の焼き直しであれば――
創造ではありません。
新たな知見を表すことへのコダワリ――
それが学問に取り組む姿勢の根幹でしょう。
その姿勢は、遅くとも大学で学ぶ間に身につけておくべきことです。
欲をいえば――
高校や中学で学ぶ間に、です。